【体験レビュー】TOEIC公式問題集12は難しい?955点の筆者が解いた難易度と感想、復習方法について解説

TOEIC

TOEICを受ける前に公式問題集で勉強しようとすると、volによって難易度が変わるので「どの公式問題集を選ぶか」で迷う人は多いと思います。
中でも最新の『TOEIC公式問題集12』は、2025年10月発売の最新版として注目を集めています。

今回は、TOEIC955点を取得した筆者が、実際にこの問題集を解いてみて感じた難易度や感想、解いた後の復習方法を伝えていきます。

*公式問題集12の問題の内容を含むので、まだ解いていない人は解き終わった後に見ることをおすすめします。


TOEIC公式問題集12とは?

ETS公式が制作した唯一の「本番レベル教材」

TOEIC公式問題集シリーズは、本試験を作成しているETSが監修しており、出題形式・語彙・スピード感など、すべてが本番に限りなく近い構成です。
公式問題集12には、2回分のテスト(Test 1・Test 2)が収録されており、音声CDや音声ダウンロードも付属しています。

基本情報まとめ

項目内容
タイトルTOEIC L&R TEST 公式問題集 12
発売日2025年10月
収録内容本試験2回分(計400問)
価格約3,630円(税込)
音声ダウンロード or CD

この1冊で模試2回分+リスニング強化+出題傾向の把握ができる、まさに“TOEIC対策の定番教材”です。

公式問題集12
created by Rinker

パート別の正答率と難易度分析・復習方法の解説

以下は私がTEST1とTEST2を解いてみた結果と復習方法の解説になります。

Listening(Test1/Test2)

PartTest1
(正答・正答率)
Test2
(正答数・正答率)
難易度
Part16/6(100%)6/6(100%)☆☆☆(普通)
Part223/25(92%)21/25(84%)☆☆☆☆(やや難)
Part335/39(89%)37/39(94%)☆☆☆(普通)
Part425/30(83%)26/30(86%)☆☆☆☆☆(難)

Part1(写真描写)☆☆☆ 普通

出題は素直で、語彙や構文も標準的。TEST1 No.5のuntangling some wires(ケーブルのもつれをほどいている)という表現は初めて聞いたので少し動揺しましたが、他の選択肢の正解を聞いて消去できました。
TEST2でもPart1でよく出る受け身進行形の問題が出たので、聞き分けられれば簡単に得点できました。
高得点を狙う方なら本番でも確実に全問正解したいパートになります。

復習方法

全ての選択肢をディクテーションして、表現をマスターすることがおすすめです。
Part1は文章が短く書き取りも楽なので、ディクテーションを繰り返すことでPart1に頻出の表現を身に着けると楽に解けるようになります。
特に、受け身の進行形や現在完了形などは分かりづらいので、写真を見て物がまさに今動作をされているところなのか、動作が終了しているのかは音声が読まれる前に予想しておくと良いです。


Part2(応答問題)☆☆☆☆ やや難

短文ながら内容理解力を問う問題が多く、遠回しの返答や否定疑問などトリッキーな設問が目立ちました。後、聞きなれない人の名前が出てくることで思考が一瞬止まってしまい、続く文章を聞き洩らしてしまうこともあり、そこで失点することがありました。Part3, 4と違い一瞬理解が遅れると終わりなので、かなり緊張感がありました。

復習方法

Part1と同様に、ディクテーションをおすすめします。
短文なのでディクテーションの負荷がそこまで大きくなく、頻出表現をストックすることができます。
一単語目の疑問詞を聞き取れれば答えられる問題は難易度が上がると少なくなるので、直接の答えにはなっていない変化球のような問題に慣れることが重要です。


Part3(会話問題)☆☆☆ 普通

設問内容は本番レベルの標準的難度の印象でした。
集中力が続かなかったのか、聞き漏らしてしまったところもありやや失点しました。設問の先読みが間に合わないところもあったので、分からないところはきっぱり飛ばして次の問題を取ることに集中するべきでした。

復習方法

Part3, 4共通の勉強法ですが、オーバーラッピング→シャドーイング→暗唱の流れがおすすめです。
TOEICのリスニングで一番長い部分なので、オーバーラッピングやシャドーイングでネイティブのスピーキングに慣れ、リズム感を掴むことが大事です。聞き取りづらい部分は基本的に単語が分からないか、リエゾン(音のつながりや消失)が原因なので、この練習方法でパターンを頭に入れるのが重要です。
暗唱はかなり負荷が大きいですが、公式問題集Part3, 4音源の全文章を空で言えるようになる頃には、皆さんの英語力は飛躍的に上昇していると自信を持って言えます。


Part4(説明文問題)☆☆☆☆☆ 難

アナウンスやナレーションの内容が長く、状況がイメージしづらいものが多かったです。
Part4は一人のナレーターがずっと喋っているので、単調に感じてしまい設問の回答の根拠となるポイントを理解することができないところがありました。
個人的にはPart3よりもPart4の方が難しいです・・・

復習方法

Part3と同じ復習方法をおすすめします。リスニング音声を通勤通学・家事の最中などの隙間時間に絶えず聞くことで、生活を英語漬けにするのが効果的です。


Reading(Test1/Test2)

PartTest1
(正答数・正答率)
Test2
(正答数・正答率)
難易度
Part528/30(93%)30/30(100%)☆☆(やや易)
Part615/16(93%)13/16(81%)☆☆☆(普通)
Part752/54(96%)51/54(94%)☆☆☆☆☆(難)

Part5(短文穴埋め)☆☆ やや易

文法・語法の基本問題が中心で、上級者なら満点を狙いやすい構成でした。時間も9分ちょっとで解き切ることができました。
TEST1のNo.124のcondensed versions(簡約版)、No.128のdisregard that message(メッセージを無視してください)の2問を間違えてしまいました。No.128は取れるはずでしたが、No.124の表現は知らなかったので勉強になりました。

復習方法

解説を読み、正解の選択肢以外にも不正解の選択肢が不正解である理由をきちんと理解できるようになるまで解きなおすのが良いです。品詞問題は比較的簡単ですが、単数・複数形を問う問題などは悩むことが多いので、主語や修飾する名詞の形に常に注目する視点を持つと解きやすいです。文脈問題に関しては文章の前後だけでなく全ての文を理解することが必要なので、解説を読み完璧に意味がとれるまで反復しましょう。

僕のおすすめは「文法特急」です。サイズがコンパクトなので持ち運びに便利で、どこでも隙間時間にPart5, 6の勉強ができます。何周もして完璧に仕上げれば本番でも7, 8割は安定して取れるようになります。


Part6(長文穴埋め)☆☆☆ 普通

標準的な難易度に感じましたが、TEST2では3問落としてしまいました(その内1問はマークミス)。
TEST1 No.143のclean、TEST2 No.135のpopular、 No139のripeと、それぞれの品詞を問う問題でしたが、clean以外は普通に解けた問題なので悔しい。
文章量はそんなに多くなかったので時間は7分弱くらいで解きました。

復習方法

文頭から文末まで全て読み、文脈問題にも答えられるトレーニングをすることが重要です。
品詞分解を行い、文構造を一文ずつ把握することで、Part5やPart7の読解力向上にもつながります。Part5の勉強法と同じく、文法特急で瞬発力を上げることが重要です。


Part7(読解問題)☆☆☆☆☆ 難

かなり分量があり、正解の根拠を見つけるのに苦労しました。
トリプルパッセージだと広告の1部分に書かれてある単語が言い換えられて解答の選択肢になっていたり、細部まで読み込んでないと簡単には答えられませんでした。設問は素直でも、根拠の位置が深い箇所に隠れていることが多かった印象です。
時間も1,2分余りでかなりギリギリでした。

復習方法

Part5,6の復習方法と被りますが、品詞分解と文構造の把握が全てです。
1文1文を構造解析し、経験を積み重ねていくことで初見の文でもパット見で文構造が分かるようになってきます。
ただ、Part7はボリュームがかなり多いので、復習するのにも骨が折れると思います。それでも少しずつ復習を進めて、この公式問題集の問題は全て解けるようになるまで頑張ってもらいたいです。


まとめ:公式問題集12は少し難しめだが、やり込む価値大!

TOEIC955点の私が実際に解いても、少し難しいと感じるレベル感でした。
ただ、簡単な問題や標準的な問題もあり、過去の試験でも頻出しているような表現も多く出てくるので、この1冊を完璧に仕上げることでTOEICの点数を大きく上げることができると断言できます。
計画的に復習を進め、本番に臨んで自己ベストを更新しましょう!

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